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海外eスポーツ選手を日本へ招へいするには?興行ビザの判断と大会主催者が準備すべきこと

興行

こんにちは、行政書士の稲福です。

近年、日本国内でも、海外のプロ選手やプロチームを招へいして開催するeスポーツ大会、エキシビションマッチ、ファンイベントなどが増えています。日本のeスポーツ市場は継続的に成長しており、2024年の国内市場規模は約161億円、前年比9.9%増となりました。2020年以降は年平均10%前後で成長しており、2026年には200億円を超えると予測されています。

一方、海外選手の来日が決まった際に、主催者やチーム運営会社が注意しなければならないのが、外国人選手の在留資格、いわゆる「ビザ」の問題です。

海外選手が日本で大会に出場する場合、「数日間の滞在だから短期滞在でよい」「賞金を受け取るだけなので就労には当たらない」「海外のプロ選手なので、そのまま大会に参加できる」と判断できるとは限りません。外国人選手の活動内容、日本側から支払われる報酬、大会の開催方法、契約関係、滞在期間などによって、必要となる手続きが異なる可能性があります。

大会直前になってから在留資格の問題が判明すると、選手の来日や大会運営、スポンサー対応に大きな影響が生じかねません。本記事では、海外eスポーツ選手を日本へ招へいする企業・団体の皆様に向けて、興行ビザを検討すべきケース、短期滞在との違い、招へい側が準備する書類やスケジュールについて解説します。

✅ この記事でわかること
  • 日本国内のeスポーツ市場が、今後どの程度成長すると予測されているのか
  • 海外のeスポーツ選手やプロチームを日本へ招へいする際に検討される在留資格
  • eスポーツ選手の来日に「興行ビザ」が必要となる可能性があるケース
  • 短期間の大会参加であれば、必ず「短期滞在」で入国できるのか
  • 大会の賞金、出場料、出演料、日当、渡航費などをどのように整理すべきか
  • 大会出場以外に、配信、広告撮影、商品PR、ファンイベントなどを行う場合の注意点
  • 選手に同行するコーチ、監督、実況者、ストリーマー、撮影スタッフなどの取扱い
  • 大会主催者、ゲーム会社、イベント運営会社が準備すべき契約書や大会資料
  • 海外選手の招へいから、在留資格認定証明書・査証申請、来日までのスケジュール
  • ビザの確認が遅れた場合に、大会運営、スポンサー、航空券、ホテルなどへ生じるリスク
  • 海外eスポーツ選手の招へいについて、行政書士へ相談する適切なタイミング

日本国内のeスポーツ市場は、一時的なブームではなく、継続的な成長段階に入っています。日本eスポーツ協会の公表情報によると、2024年の国内eスポーツ市場規模は約161億円です。

2020年以降、国内市場は年平均10%前後で成長しており、2026年には200億円を超えると予測されています。

国内eスポーツ市場規模の推移

日本のeスポーツ市場は、ここ数年で着実な成長を続けています。2019年には約61億円だった市場規模は、2024年には約161億円と約2.6倍に拡大しました。エンターテインメント産業の中でも高い成長率を維持している分野の一つです。

JAPAN ESPORTS MARKET
日本国内のeスポーツ市場規模の推移
日本国内のeスポーツ市場は継続的に拡大しています。2022年に市場規模が100億円を超え、2024年には約161億円まで成長しました。2026年には200億円を超えると予測されています。
国内市場規模 市場の動向
2022年 約125億円 国内の市場規模が初めて100億円を突破し、成長市場としての存在感が高まりました。
2023年 約146億円 大会開催、スポンサー、配信などの分野を中心として、市場の拡大が続きました。
2024年 約161億円 前年比9.9%増となり、国内eスポーツ市場は引き続き堅調な成長を示しました。
2026年 200億円超 市場規模は200億円を超えると予測されており、国際大会や海外選手の招へい機会も増加すると考えられます。
eスポーツ市場の拡大に伴い、日本国内の大会へ海外のプロ選手やチームを招へいする機会も増えることが予想されます。今後は、大会企画や契約とあわせて、選手の在留資格や興行ビザを早い段階から確認することが重要です。

※2025年以降は日本eスポーツ協会が公表する予測を含みます。

市場の中でも大きな割合を占めているのが、イベント運営とスポンサー関連です。2024年の市場構成では、オンライン・オフラインを含む「イベント運営」が全体の37.3%を占めています。

また、大会やチームに対するスポンサー費用も35%以上を占めています。つまり、日本のeスポーツ市場では、ゲームの販売だけでなく、大会の開催・会場の運営・選手やチームの招へい・スポンサーイベント・配信コンテンツ・ファンミーティング・自治体との連携事業といった、イベントを中心とする事業領域が大きく成長しているということです。

2024年の主な市場構成

イベント運営とスポンサーが市場全体の大部分を占めています。そのため、今後、市場が成長するほど、海外選手や海外チームを日本へ招へいする機会も増えていくと考えられます。

MARKET REVENUE STRUCTURE
国内eスポーツ市場を構成する主な収益項目
国内eスポーツ市場では、大会やイベントの運営収入とスポンサー収入が大きな割合を占めています。さらに、グッズ販売や動画配信などの周辺分野も高い成長率を示しており、市場全体の拡大を支えています。
収益項目 市場に占める割合・成長傾向
イベント運営
37.3% 大会の企画、会場運営、配信制作などが市場の中心を構成しています。
スポンサー
35%以上 企業による大会協賛、チーム支援、広告出稿などが大きな収益源となっています。
グッズ 高い成長率 チームウェア、選手関連商品、ゲームタイトルとのコラボ商品などの需要が拡大しています。
ストリーミング 高い成長率 大会中継、動画配信、広告収入、サブスクリプションなどの分野が成長しています。
その他 大会チケット、放映権、ゲームライセンス、選手肖像の利用など、複数の収益項目があります。
eスポーツは、単にゲーム大会の参加料や賞金だけで成り立つ市場ではありません。スポンサー、広告、配信、グッズ販売、チケット、ライセンスなどが組み合わさることで、大規模な興行ビジネスとして発展しています。

eスポーツは、企業が開催する民間大会だけでなく、国際的な競技大会においても存在感を高めています。2023年に中国・杭州で開催されたアジア競技大会では、eスポーツが正式なメダル競技として採用されました。

また、2026年の愛知・名古屋アジア競技大会でも、eスポーツが正式競技として実施されます。さらに、2024年に開催されたEsports World Cupでは、約500チーム、約1,500人の選手が参加し、賞金総額は6,000万ドルを超えました。

このように、eスポーツ大会は、参加国の増加・賞金額の高額化・プロチームの国際化・スポンサー企業の増加・長期間開催される国際大会の増加という方向に進んでいます。

今後、日本でも国際大会や海外選手を招いたイベントが増えれば、外国人選手の在留資格に関する確認は、大会運営における重要な業務の一つになります。

外国人が日本で活動する場合は、その活動内容に適合する在留資格を持っている必要があります。出入国在留管理庁は、在留資格「興行」について、次の活動を対象として掲げています。

演劇、演芸、演奏、スポーツ等の興行に係る活動またはその他の芸能活動

代表例として、俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手などが示されています。eスポーツ選手については、来日する選手全員が一律に「興行」に該当すると断定できるものではありません。

しかし、プロ選手が日本で開催される大会やイベントに出場し、日本側から出演料、参加報酬、契約報酬などを受ける場合には、在留資格「興行」の該当性を検討する必要があります。

一方で、活動内容や報酬の性質によっては、短期滞在など別の整理が検討される場合もあります。重要なのは、選手の肩書きだけで判断するのではなく、日本で実際に何をするのかを確認することです。

在留資格を判断する際には、単に「プロ選手であるか」だけでなく、次のような事情を総合的に確認します。

CONFIRMATION ITEMS
海外eスポーツ選手の招へいで確認する事項
01
来日目的
大会出場/イベント出演/練習/撮影
02
大会の性質
公式大会/招待大会/交流大会/ファンイベント
03
報酬
出演料/参加料/日当/給与/契約金
04
賞金
成績に応じた賞金か出場自体への対価か
05
契約関係
日本企業/海外チーム/主催者との契約
06
滞在期間
数日/数週間/長期間
07
活動場所
大会会場/スタジオ/店舗/練習施設
08
付随活動
配信/撮影/広告出演/ファン交流
09
費用負担
航空券/ホテル/交通費を誰が負担するか
10
継続性
単発の出場か日本チームへの継続所属か

例えば、同じ大会参加でも、次の2つでは判断材料が異なります。

ケースA
海外選手が自己負担で来日し一般参加者として大会にエントリーするケース
ケースB
日本の大会主催者が著名な海外プロ選手を指名して招へいし出演料・渡航費・宿泊費などを支払うケース
ケースBでは日本側との契約や招へい関係および報酬を伴う興行活動としての性質が強くなるため興行ビザを検討する必要性が高くなります。

大会主催者、所属チーム、代理店との情報共有を早い段階から進め、選手を招へいできる体制を整える必要があります。

大会主催者から特に多いのが、「滞在が数日間だけなら、短期滞在でよいのではないか」というご質問です。しかし、滞在期間が短いことだけで、短期滞在が認められるとは限りません。

判断の中心になるのは、滞在日数ではなく、日本で行う活動の内容です。

SHORT-TERM STAY OR ENTERTAINER
短期滞在と興行の違い
01
MAIN PURPOSE
主な目的
短期滞在
観光、商談、会議、親族訪問など
興行
スポーツ、芸能、演奏等の興行活動
02
REMUNERATED ACTIVITIES
報酬を伴う活動
短期滞在
原則として不可
興行
許可された範囲で可能
03
PERIOD OF STAY
滞在期間
短期滞在
通常15日、30日、90日など
興行
30日、3か月、6か月、1年、3年
04
TOURNAMENT PARTICIPATION
大会出場
短期滞在
内容により個別判断
興行
興行活動に該当する場合に検討
05
APPEARANCE FEE
出演料の受領
短期滞在
慎重な確認が必要
興行
契約・報酬を含めて申請
06
PROCEDURE
手続き
短期滞在
査証免除または短期滞在査証
興行
原則として在留資格認定証明書等を検討

「3日間しか日本にいない」という場合でも、日本で報酬を受けて興行活動を行うのであれば、興行ビザの検討が必要になる可能性があります。

反対に、単に大会へ参加するという事実だけで、必ず興行ビザになるわけでもありません。実際の判断には、大会概要、契約内容、報酬の性質などの確認が必要です。

賞金が設定されている大会だからといって、それだけで一律に興行ビザが必要になるとは限りません。確認すべきなのは、その金銭が何に対して支払われるものかという点です。

PAYMENT REVIEW
大会に関連して支払われる金銭の確認ポイント
01
PRIZE MONEY
成績上位者だけが受け取る賞金
競技結果に伴う賞金としての性質
02
PARTICIPATION FEE
全選手に支払う出場料
大会出場の対価となる可能性
03
APPEARANCE FEE
招待選手への出演料
興行出演に対する報酬となる可能性
04
DAILY ALLOWANCE
日当
実質的な報酬か、実費相当か
05
TRAVEL & ACCOMMODATION
渡航費・宿泊費
実費負担か、報酬の一部か
06
SPONSORSHIP FEE
スポンサー契約金
日本での広告活動との関係
07
STREAMING FEE
配信出演料
配信・出演活動への対価
08
FAN EVENT FEE
ファンイベント出演料
大会とは別の興行活動となる可能性

例えば、順位に応じて支払われる賞金と、大会への出場を条件として必ず支払われる出演料では、性質が異なります。また、賞金だけを確認するのでは不十分です。選手が大会の前後に、

●スポンサー企業の広告撮影
●商品PR
●ファンミーティング
●トークイベント
●配信番組への出演
●ゲーム会社のプロモーション
●店舗イベントへの出演

などを行う場合は、それぞれの活動内容も含めて在留資格を確認する必要があります。

海外チームを招へいする場合、来日するのは選手だけとは限りません。一般的には、次のような関係者が同行します。

RELATED PERSONNEL
興行ビザが必要となる可能性がある主な関係者
01 プロeスポーツ選手
02 監督
03 コーチ
04 アナリスト
05 チームマネージャー
06 通訳
07 撮影スタッフ
08 配信スタッフ
09 実況者(キャスター)
10 解説者
11 ストリーマー
12 インフルエンサー
13 チーム専属の広報担当者
注意: 実際に必要となる在留資格は、来日目的、具体的な活動内容、契約関係、報酬の有無などによって異なります。役職名だけで興行ビザの要否を判断することはできません。

この場合、全員に同じ在留資格を当てはめるのではなく、それぞれが日本で行う活動を確認します。関係者別の主な確認事項は以下のとおりです。

PARTICIPANT REVIEW
来日者ごとの主な活動と確認事項
01
PLAYER
プロeスポーツ選手
主な活動
大会出場、イベント出演、ファン交流
確認事項
プロ契約、報酬、賞金、競技実績
02
HEAD COACH
監督
主な活動
チーム全体の指揮、戦術決定、選手管理
確認事項
選手との関係、指揮内容、興行活動との一体性
03
COACH
コーチ
主な活動
選手への指導、練習管理、試合中の支援
確認事項
指導内容、契約関係、興行活動との一体性
04
ANALYST
アナリスト
主な活動
試合分析、対戦相手の調査、戦術資料の作成
確認事項
分析業務の具体性、チーム内での役割、報酬関係
05
TEAM MANAGER
チームマネージャー
主な活動
チーム管理、選手対応、大会運営者との連絡調整
確認事項
具体的な業務内容、所属先、選手同行の必要性
06
INTERPRETER
通訳
主な活動
選手・チームの通訳、取材・大会進行の補助
確認事項
雇用・業務委託関係、通訳対象、報酬支払者
07
FILM CREW
撮影スタッフ
主な活動
大会映像、選手密着映像、広報素材の撮影
確認事項
撮影目的、映像の使用先、海外所属先との関係
08
STREAMING CREW
配信スタッフ
主な活動
大会配信、機材操作、映像・音声の進行管理
確認事項
業務範囲、配信主体、所属会社、報酬関係
09
CASTER
実況者
主な活動
会場・オンライン配信での試合実況
確認事項
出演内容、出演料、契約先、配信媒体
10
COMMENTATOR
解説者
主な活動
試合解説、競技分析、番組・配信への出演
確認事項
出演形態、専門性、出演料、契約関係
11
STREAMER
ストリーマー
主な活動
ゲーム配信、大会PR、ファンとの交流
確認事項
配信収益、スポンサー契約、出演目的
12
INFLUENCER
インフルエンサー
主な活動
大会PR、SNS投稿、イベント出演、商品紹介
確認事項
広告契約、投稿内容、報酬、スポンサーとの関係
13
PUBLIC RELATIONS
チーム専属の広報担当者
主な活動
取材対応、SNS運用、広報素材の作成、メディアとの調整
確認事項
所属先、業務内容、選手同行の必要性、日本で行う活動の範囲
重要: 選手以外の同行者についても、役職名だけで在留資格を判断することはできません。日本で実際に行う活動、選手や大会との関係、所属先、契約内容、報酬の支払方法などを来日者ごとに整理する必要があります。

選手のビザだけを準備し、同行スタッフの確認が漏れてしまうこともあります。招へい者全員について、氏名、役割、活動内容、報酬、滞在期間を一覧化することが重要です。

興行ビザを申請する場合、外国人本人に関する資料だけでなく、日本側の招へい企業や大会主催者に関する資料も必要になります。

具体的な必要書類は、活動内容、興行の形態、申請人の実績などによって異なりますが、一般的には次のような資料を整理します。

REQUIRED DOCUMENTS
興行ビザ申請で準備する主な資料
01
TOURNAMENT & EVENT
大会・イベントに関する資料
大会概要書
開催日時
会場
競技タイトル
大会形式
出場選手一覧
タイムスケジュール
賞金総額
賞金の支払条件
チケット販売の有無
配信予定
スポンサー一覧
過去の開催実績
大会公式サイトや告知資料
02
PLAYER & TEAM
選手・チームに関する資料
選手の経歴書
大会出場歴
入賞歴
世界ランキング
チーム所属証明
プロ契約書
選手のプロフィール
パスポートの写し
招へいする理由
日本での活動予定表
03
CONTRACT & REMUNERATION
契約・報酬に関する資料
出演契約書
大会参加契約書
業務委託契約書
チームとの契約書
報酬額
賞金規定
渡航費の負担者
宿泊費の負担者
報酬の支払者
支払時期
支払方法
04
INVITING ORGANIZATION
招へい企業・主催者に関する資料
登記事項証明書
会社案内
決算書
大会運営実績
主催・共催関係を示す資料
会場との契約書
スポンサーとの関係資料
担当者の連絡先
招へいの経緯を説明する書面

大会名や選手名だけではなく、誰が、誰と契約し、誰が報酬を支払い、選手が日本でどのような活動を行うのかを明確に説明する必要があります。

ビザ申請では、契約書の記載内容と実際の大会運営が一致していることが重要です。例えば、契約書には「大会出場のみ」と記載されている一方で、実際には、商品の広告撮影・スポンサー企業のイベント出演・有料ファンミーティング・ライブ配信への出演・店舗でのPR活動を予定している場合、申請内容と実際の活動内容にずれが生じます。

また、報酬についても、契約書では無報酬とされているにもかかわらず、別名目で出演料を支払うことは避けなければなりません。ビザ申請のためだけに形式的な契約書を作るのではなく、実際の取引内容を正確に反映した契約書を作成することが重要です。

CONTRACT REVIEW
契約書で確認する主な項目
01
CONTRACTING PARTIES
契約当事者
主催者、代理店、チーム、選手の誰か
02
ACTIVITIES
活動内容
大会出場以外の活動を含むか
03
REMUNERATION
報酬額
金額、通貨、支払時期
04
PRIZE MONEY
賞金
報酬とは別に支払われるか
05
EXPENSES
費用負担
航空券、宿泊費、国内交通費
06
IMAGE RIGHTS
肖像利用
広告・配信・映像利用を含むか
07
CANCELLATION
キャンセル
ビザ不許可時の取扱い
08
ACTIVITY PERIOD
活動期間
入国日から出国日まで整合するか

海外選手の招へいでは、大会直前にビザの準備を始めても間に合わない可能性があります。

特に、在留資格認定証明書の交付申請を行い、その後、外国人本人が現地の日本大使館・総領事館で査証申請を行う場合は、一定の準備期間が必要です。

PREPARATION SCHEDULE
大会開催までの主な準備スケジュール
4~6か月前
大会概要、招へい選手、契約条件の整理
3~4か月前
在留資格の事前確認、必要書類の収集
2~3か月前
在留資格認定証明書交付申請
1~2か月前
審査対応、追加資料への対応
認定証明書交付後
現地での査証申請
来日前
航空券、宿泊、入国時資料の最終確認
入国後
許可された活動内容に沿って大会参加

これは一般的な目安であり、申請内容、選手の国籍、開催時期、入管の審査状況などによって異なります。

招へい選手が多数いる場合や、複数の国・地域から選手を招へいする場合は、さらに早い段階から準備することをおすすめします。

在留資格の確認が遅れた場合、単に「ビザが間に合わない」という問題だけでは済まない可能性があります。

想定される主な影響は以下のとおりです。

EVENT RISKS
興行ビザの遅れや不許可によって生じる主な影響
01
選手が予定日に入国できない
02
出場選手の変更が必要になる
03
大会カードを変更しなければならない
04
航空券やホテルのキャンセル費用が発生する
05
スポンサーへの説明が必要になる
06
広告や告知内容を修正する必要がある
07
チケット購入者への対応が必要になる
08
配信スケジュールを変更する必要がある
09
チームとの契約上の問題が生じる
10
大会そのものを延期・中止する可能性がある
興行ビザの申請は、単に選手が入国できるかどうかだけの問題ではありません。審査の遅れや不許可は、大会運営、契約、広告、スポンサー対応、チケット販売など、イベント全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。

海外の著名選手を大会の目玉として招へいする場合、その選手が入国できないことによる影響は非常に大きくなります。そのため、ビザは大会開催直前に処理する付随的な手続きではなく、大会企画の一部として管理すべき事項です。

eスポーツは新しい分野であるため、「興行ビザは不要では?」「短期間なら観光ビザで大丈夫?」といった誤解も少なくありません。まずは、よくある勘違いについて確認していきましょう。

COMMON MISUNDERSTANDINGS
eスポーツ選手の招へいでよくある誤解
01 「数日間の滞在だから短期滞在で大丈夫」
実際には
滞在日数だけでは判断できません。
短期間であっても、日本で行う活動が報酬を伴う興行活動に該当する場合は、興行ビザを検討する必要があります。
02 「賞金しか受け取らないので問題ない」
実際には
賞金の有無だけで判断することはできません。
大会への出場料、出演料、日当、スポンサー契約、配信出演など、すべての金銭関係を確認する必要があります。
03 「海外のチームから給与を受けているので、日本では無報酬になる」
実際には
給与の支払元が海外であることだけで、日本における活動が自由になるわけではありません。
日本で行う活動内容、日本側との契約や招へい関係なども確認する必要があります。
04 「有名選手なので入国は問題ない」
実際には
選手の知名度と、適切な在留資格を持っているかどうかは別の問題です。
有名選手であっても、来日目的に合った在留資格が必要です。
05 「航空券とホテルだけ負担し、出演料を払わなければよい」
実際には
渡航費や宿泊費が実費負担なのか、実質的な報酬の一部なのかも確認される可能性があります。
形式的に出演料をゼロにすれば解決するというものではありません。

eスポーツ市場の拡大に伴い、海外のプロ選手やチームを日本へ招聘する機会は今後さらに増えていくことが予想されます。

一方で、活動内容によっては「興行」の在留資格が必要となるケースも多く、誤った在留資格で来日するとイベントの中止や入国トラブルにつながるおそれがあります。海外選手の招聘をご検討の際は、企画段階から在留資格の要否を確認し、適切な手続きを進めることが重要です。

海外eスポーツ選手の来日が決まった場合は、少なくとも次の事項を確認してください。

FINAL CHECKLIST
eスポーツ選手を招へいする際の確認事項
01
TOURNAMENT
大会について
大会名、日時、会場が確定している
競技タイトルと大会形式が決まっている
主催者、共催者、運営会社が明確である
賞金規定が決まっている
配信や撮影の内容が決まっている
スポンサーイベントの有無を確認している
02
PLAYER
選手について
選手の国籍を確認している
所属チームを確認している
プロ契約の有無を確認している
過去の大会実績を確認している
日本で行うすべての活動を確認している
同行スタッフの役割を確認している
03
CONTRACT & PAYMENT
契約・報酬について
誰が選手を招へいするのか明確である
誰が報酬を支払うのか明確である
出演料と賞金を区別している
渡航費・宿泊費の負担者が明確である
大会以外の出演予定を契約書に反映している
ビザ不許可時の契約上の取扱いを決めている
04
VISA
ビザについて
選手ごとの活動内容を整理している
短期滞在でよいと自己判断していない
十分な申請準備期間を確保している
必要書類の担当者を決めている
追加資料の提出に対応できる体制がある

当事務所では、海外eスポーツ選手、プロチーム、コーチ、実況者、ストリーマーなどを日本へ招へいする企業・団体に対し、在留資格に関するサポートを行います。

VISA SUPPORT
主なサポート内容
01
来日目的と活動内容のヒアリング
02
適切な在留資格の事前検討
03
興行ビザ該当性の整理
04
招へいスキームの確認
05
大会概要と契約内容の整合性確認
06
必要書類一覧の作成
07
在留資格認定証明書交付申請
08
招へい理由書等の申請書類作成
09
追加資料提出への対応
10
複数選手・チーム単位での申請管理
11
大会主催者、チーム、代理店との調整
12
今後の継続的な招へい体制の整備

単発の申請だけでなく、今後も継続して海外選手を招へいする主催者・ゲーム会社に対しては、社内で確認すべき事項や申請準備の標準化についてもご相談いただけます。

海外eスポーツ選手の招へいでは、選手が決定してからビザを検討するのではなく、大会の企画段階から在留資格を確認することが理想です。

特に、次のような場合は早めの確認をおすすめします。

☑海外のプロ選手を指名して招待する
☑出演料や参加報酬を支払う
☑賞金付き大会を開催する
☑スポンサーイベントにも出演してもらう
☑配信や広告撮影を予定している
☑海外チームをまとめて招へいする
☑複数国から選手が来日する
☑大会開催日が既に決まっている
☑航空券やホテルを先に予約する予定がある
☑著名選手を大会の目玉として告知する

契約内容が確定した後に在留資格上の問題が判明すると、契約や大会内容を変更しなければならない場合があります。早い段階で確認することで、ビザ手続きに合わせた契約書や大会スケジュールを設計できます。

日本のeスポーツ市場は継続的に成長しており、2024年の市場規模は約161億円、2026年には200億円を超えると予測されています。また、イベント運営とスポンサー関連が市場の大きな部分を占めていることから、今後、日本で海外選手を招へいする大会やイベントはさらに増えていくと考えられます。

一方、海外eスポーツ選手が日本の大会に参加する場合、すべてのケースで同じ在留資格になるわけではありません。判断するためには、大会の内容・選手の活動内容・出演料や賞金・日本側との契約関係・滞在期間・大会以外の出演予定・同行スタッフの役割などを総合的に確認する必要があります。

「数日間だから短期滞在でよい」「賞金だけなので報酬には当たらない」「海外から給与を受けているので問題ない」と自己判断することは避け、大会の企画段階から専門家に確認することが重要です。

海外eスポーツ選手やプロチームの日本への招へい、興行ビザの申請、招へいスケジュールについてお困りの企業・団体様は、アソシエイツ稲福国際行政書士事務所までご相談ください。

出入国在留管理庁申請取次行政書士
稲福 正直

E-SPORTS × ENTERTAINER VISA

海外eスポーツ選手の来日では、滞在期間が短い場合や報酬が賞金のみの場合でも、必ずしも短期滞在で参加できるとは限りません。

CHECK POINT

大会内容、活動内容、報酬・賞金、契約関係、滞在期間、同行スタッフの役割などを確認し、適切な在留資格を判断する必要があります。

当事務所では、在留資格の事前確認から興行ビザ申請、招へい書類の作成まで一貫してサポートしています。

この記事の監修者
アソシエイツ稲福国際行政書士事務所 行政書士
稲福 正直

アソシエイツ稲福国際行政書士事務所
代表行政書士
沖縄県那覇市出身
明治大学法学部法律学科卒業
東京都行政書士会
会員番号第15128号
専門は、建設特定技能ビザ申請・建設業に係る申請等

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