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特定技能外国人の支援計画についてわかりやすく解説

登録支援機関
SPECIFIED SKILLED WORKER / SUPPORT PLAN
特定技能外国人の支援計画で最も重要なこと
結論

特定技能1号外国人を受け入れる企業は、 外国人が日本で安定的・円滑に働き、生活できるよう、 「1号特定技能外国人支援計画」 を作成し、その計画に基づいて必要な支援を実施しなければなりません。

支援計画には、 事前ガイダンス、空港等への送迎、住居確保、 生活オリエンテーション、日本語学習、相談対応、 定期面談など10項目の義務的支援 を盛り込みます。

これらの支援を自社で適切に実施できない場合には、 登録支援機関へ支援の全部または一部を委託することができます。

重要

登録支援機関へ支援の全部を委託した場合、 受入企業が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなされます。

ただし、受入企業そのものが特定技能所属機関として負う責任まで すべて登録支援機関へ移るわけではありません。 支援が適切に実施されているかを確認し、 必要な届出を行うことも重要です。

こんにちは。行政書士の稲福です。

この記事では、特定技能1号外国人を雇用する企業に求められる 「1号特定技能外国人支援計画」について、 義務的支援10項目、自社支援と登録支援機関への委託、 事前ガイダンス、生活オリエンテーション、 定期面談、相談・苦情対応などをわかりやすく解説します。

また、2025年4月から始まった 地方公共団体の共生施策との連携 や、2026年から変更された 年1回の定期届出 についても説明します。

支
SUPPORT PLAN / BASIC RULES
支援計画が必要なのは原則「特定技能1号」です

1号特定技能外国人については、 職業生活上、日常生活上、社会生活上の支援が義務付けられています。

一方、 特定技能2号については、1号特定技能外国人支援計画に基づく支援義務の対象ではありません。

特定技能外国人の支援・在留資格申請についてご相談いただけます

特定技能1号外国人の受入れ、 支援計画、登録支援機関への委託、 在留資格認定証明書交付申請・変更・更新などについて ご相談を承っています。

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✅ この記事でわかること
✓ 1号特定技能外国人支援計画とは何か
✓ 義務的支援10項目の具体的な内容
✓ 事前ガイダンスと生活オリエンテーションの違い
✓ 自社支援と登録支援機関への委託の違い
✓ 定期面談・相談対応で注意すべきこと
✓ 2025年4月から始まった地域共生施策との連携
✓ 2026年から変更された定期届出
✓ 2027年4月から予定されている支援体制基準の変更

1号特定技能外国人支援計画とは

特定技能1号外国人を受け入れる企業は、 外国人が日本で安定的かつ円滑に活動できるよう、 職業生活、日常生活、社会生活に関する支援計画を作成します。

この計画が 「1号特定技能外国人支援計画」 です。

支援計画書は、 特定技能1号に係る在留資格認定証明書交付申請や 在留資格変更許可申請などの際に、 他の申請書類とあわせて出入国在留管理庁へ提出します。

また、提出した支援計画の内容に変更が生じた場合には、 必要に応じて変更に関する届出を行います。

支援計画書に記載する主な内容
✓ 義務的支援10項目の実施内容・方法
✓ 支援責任者・支援担当者等に関する事項
✓ 支援を第三者へ委託する場合の委託先
✓ 登録支援機関へ委託する場合の登録支援機関情報
✓ 地方公共団体の共生施策に関する確認事項

義務的支援は全部で10項目

1号特定技能外国人に対する義務的支援は、 次の10項目です。

① 事前ガイダンス

雇用契約締結後、 在留資格認定証明書交付申請または 在留資格変更許可申請を行う前までに実施します。

労働条件、業務内容、入国手続、 保証金・違約金等の有無、 支援内容、相談先などについて、 外国人が十分に理解できる言語で説明します。

実施時間の目安

1号特定技能外国人1名について 3時間程度 実施することが求められています。 対面だけでなく、テレビ電話等による実施も可能です。

② 出入国する際の送迎

外国人が入国する際には、 空港等から事業所または住居まで送迎します。

特定技能の活動を終了して帰国する場合には、 空港等まで送迎し、 保安検査場の前まで同行して出国を確認 します。

③ 住居確保・生活に必要な契約支援

外国人が適切な住居を確保できるよう、 不動産会社の紹介、物件探し、 必要に応じて連帯保証人になることや 社宅を提供することなどの支援を行います。

また、銀行口座の開設、 携帯電話、電気・ガス・水道など、 日本で生活するために必要な契約について案内・補助します。

④ 生活オリエンテーション

日本で円滑に生活するために必要となる ルール、マナー、交通機関の利用方法、 医療機関、税・社会保険、災害時の対応、 相談先などについて説明します。

外国人が十分に理解できる言語で説明し、 実施後は確認書への署名を受けて保存します。

原則8時間以上

生活オリエンテーションは、 外国人が必要な情報を十分理解できるよう 原則として8時間以上 行うことが必要とされています。

⑤ 公的手続等への同行

住居地の届出、 社会保障、税などについて情報を提供し、 必要に応じて市区町村等の窓口へ同行します。

外国人本人が行う必要のある手続について、 必要な書類や提出先を案内し、 書類作成を補助します。

⑥ 日本語学習の機会の提供

地域の日本語教室、 日本語教育機関、 オンライン教材等の情報を提供し、 日本語を学習する機会を確保できるよう支援します。

必ず日本語学校へ通わせたり、 受入企業が授業料を全額負担したりすることまで 一律に求められているわけではありません。

⑦ 相談・苦情への対応

仕事や日常生活で問題が生じた場合に、 外国人が十分に理解できる言語で相談や苦情を受け付け、 必要な助言や対応を行います。

相談・苦情を受けた場合には、 内容や対応結果を 相談記録書等へ記録 して保存します。

相談できる体制も審査されます

相談対応については、 外国人の勤務形態に合わせ、 1週間あたり勤務日に3日以上、 休日に1日以上対応し、 就業時間外にも相談しやすい体制を整えることが求められています。

⑧ 日本人との交流促進

地域の自治会、地域イベント、 お祭りなどの情報を提供し、 外国人が地域住民と交流する機会を持てるよう支援します。

⑨ 転職支援

受入企業の経営上の都合や人員整理など、 外国人本人の責任ではない理由によって 雇用契約を終了する場合には、 新しい勤務先を探すための支援を行います。

ハローワーク等の利用案内、 求職活動のための有給休暇、 推薦状の作成、 必要な行政手続の情報提供などが含まれます。

⑩ 定期的な面談・行政機関への通報

支援責任者または支援担当者等が、 1号特定技能外国人本人と、 その外国人を監督する立場にある者の双方と 定期的に面談を行います。

労働関係法令等への違反その他の問題を把握した場合には、 必要に応じて関係行政機関へ通報します。

面談は3か月に1回以上

定期面談は 3か月に1回以上 実施する必要があります。 一定の要件を満たし、本人等の同意がある場合には、 オンライン面談を利用することも可能です。

義務的支援10項目を一覧で確認

No. 支援 主な内容
1 事前ガイダンス 労働条件、活動内容、入国手続、保証金等について説明
2 出入国時の送迎 入国時・帰国時の空港等への送迎
3 住居・契約支援 住居、銀行、携帯電話、ライフライン等
4 生活オリエンテーション 日本の生活ルール、税、社会保険、防災等
5 公的手続等への同行 住居地・税・社会保障等の手続支援
6 日本語学習支援 日本語教室・教材等の情報提供
7 相談・苦情対応 十分理解できる言語で相談対応
8 交流促進 地域行事や住民交流への参加支援
9 転職支援 受入企業都合による離職時の求職支援等
10 定期面談・通報 3か月に1回以上の面談、必要な行政機関への通報

義務的支援に加えて「任意的支援」もできる

義務的支援10項目とは別に、 企業独自の任意的支援を支援計画へ盛り込むこともできます。

例えば、次のような取組が考えられます。

✓ JLPT等の受験料補助
✓ 日本語講座・オンライン学習費用の補助
✓ 資格取得費用の補助
✓ 交流イベント参加のための休暇取得への配慮
✓ 転職時の住居確保について義務的支援を超えるサポート
支援計画に記載した任意的支援にも注意

本来は任意の支援であっても、 支援計画に実施すると記載した場合には、 その内容に従って適切に実施することが求められます。

自社支援と登録支援機関への委託の違い

1号特定技能外国人への支援は、 必ず登録支援機関へ委託しなければならないわけではありません。

必要な支援体制を満たしていれば、 特定技能所属機関が自社で支援を実施することも可能です。

項目 自社支援 登録支援機関へ全部委託
支援体制 受入企業自身が基準を満たす必要あり 支援体制基準を満たしたものとみなされる
支援実務 受入企業が実施 委託した登録支援機関が実施
多言語対応 自社で確保 登録支援機関側で対応
受入企業の責任 あり 特定技能所属機関としての責任は残る
旧記事からの重要な修正点

「登録支援機関へ支援を全部委託すれば、 受入企業は支援義務を一切負わなくなる」 という理解は正確ではありません。

正しくは、 全部委託した場合に、受入企業が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなされる という制度です。

支援費用を外国人本人へ負担させてはいけない

義務的支援に必要となる費用は、 特定技能所属機関等が負担します。

支援に要する費用を 1号特定技能外国人本人へ直接または間接的に負担させることはできません。

2025年4月から地域の「共生施策」を踏まえた支援が必要

2025年4月1日から、 特定技能制度における地域との連携が強化されています。

特定技能所属機関は、 1号特定技能外国人支援計画を作成・実施する際、 外国人が活動する事業所や住居地の市区町村が実施している 外国人との共生施策を確認し、その内容を踏まえて支援を実施 する必要があります。

地方公共団体の共生施策の例
✓ 外国人向け行政サービス
✓ ゴミ出し・交通ルール
✓ 医療・公衆衛生
✓ 防災訓練・災害対応
✓ 地域イベント
✓ 日本語教室

市区町村へ「協力確認書」を提出

初めて特定技能外国人を受け入れる場合には、 特定技能雇用契約を締結した後、 在留資格認定証明書交付申請または 在留資格変更許可申請を行う前に、 所定の市区町村へ 協力確認書 を提出します。

原則として、 外国人が活動する事業所の所在地と住居地が属する市区町村 が提出先となります。

2026年から定期届出は「年1回」に変更

旧制度では、 特定技能所属機関による定期届出は 四半期ごとに行われていました。

しかし制度改正により、 2026年4月以降の定期届出は年1回 に変更されています。

項目 現在の取扱い
対象期間 4月1日から翌年3月31日まで
提出期間 翌年度4月1日から5月31日まで
届出頻度 年1回
主な内容 受入れ状況、活動状況、報酬支払状況、支援実施状況等
定期面談と定期届出は別です

定期届出が年1回になっても、 外国人本人・監督者との定期面談は3か月に1回以上 必要です。

支援計画の変更などは随時届出

支援計画の内容を変更した場合、 登録支援機関との委託契約を変更・終了した場合、 支援計画の実施が困難となった場合などには、 必要な随時届出を行います。

随時届出については、 原則として対象となる事由が発生してから 14日以内 の届出が必要となるものがあります。

支援は「実施する」だけでなく記録を残すことも重要

特定技能制度では、 支援を実施するだけでなく、 いつ、誰が、どのような支援を行ったのかを 適切に記録しておくことが重要です。

✓ 事前ガイダンスの確認書
✓ 生活オリエンテーションの確認書
✓ 相談記録書
✓ 定期面談の記録
✓ 住居・生活契約支援の記録
✓ 支援の実施に関する管理簿

2027年4月1日から支援体制基準が変更予定

2027年4月1日から、 1号特定技能外国人の支援をより適正に行うため、 支援体制に関する基準が変更される予定です。

✓ 支援を行う事業所ごとに支援責任者・支援担当者を選任
✓ 原則として常勤の役員または職員から選任
✓ 支援業務に従事できる者を支援責任者等に限定
✓ 支援担当者数について一定の配置基準を設定
✓ 支援責任者について養成講習に関する制度を導入
現在の制度と2027年4月以降を混同しない

2026年9月現在は現行制度が適用されています。 2027年4月以降に自社支援や登録支援機関業務を行う場合には、 改正後の支援体制基準を改めて確認する必要があります。

まとめ

特定技能1号外国人を受け入れる企業は、 外国人が日本で安定的に働き、生活できるよう 「1号特定技能外国人支援計画」を作成し、 計画に基づいて支援を実施します。

義務的支援は、 事前ガイダンス、空港送迎、住居・生活契約支援、 生活オリエンテーション、公的手続、 日本語学習、相談対応、交流促進、転職支援、定期面談 の10項目です。

自社で必要な支援体制を整えることが難しい場合には、 登録支援機関へ支援の全部または一部を委託することができます。

また、2025年4月からは 地方公共団体の共生施策を踏まえた支援計画の作成・実施や 協力確認書の提出が必要となり、 2026年からは定期届出が年1回へ変更されています。

特定技能外国人の受入れでは、 在留資格の許可を取得することだけではなく、 入社後も支援計画どおりに支援を実施し、 面談・記録・届出まで適切に行うこと が重要です。

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制度情報の確認について

本記事は、2026年9月時点の 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」、 特定技能外国人受入れに関する運用要領、 支援に係る運用要領、 特定技能制度における地域の共生施策に関する案内等をもとに整理しています。

出入国在留管理庁|1号特定技能外国人支援・登録支援機関 →

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特定技能制度は2027年4月1日の制度改正も予定されています。 実際の受入れ・申請時には最新の運用要領をご確認ください。

出入国在留管理庁申請取次行政書士
稲福 正直

この記事の監修者
アソシエイツ稲福国際行政書士事務所 行政書士
稲福 正直

アソシエイツ稲福国際行政書士事務所 代表
東京都行政書士会 会員番号第15128号
登録支援機関 登録番号26登録ー013601
専門は、専門:外国人雇用・在留資格申請、特定技能、技術・人文知識・国際業務、高度専門職、経営・管理、登録支援機関・受入企業の実務支援等

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