名称未設定 (2000 x 500 px) (16)
previous arrow
next arrow

高度専門職は複数の会社で働ける?指定書に複数の勤務先を記載する方法と資格外活動許可

高度専門職
高度専門職1号は複数の会社で働けるのか
結論

高度専門職1号の指定書には、審査の結果、 複数の契約機関・活動機関が記載される場合があります。 そのため、「高度専門職1号は必ず1社でしか働けない」 という説明は正確ではありません。

根拠

出入国在留管理庁の資料は、高度専門職1号イ・ロについて 「契約機関が複数ある場合」、 1号ハについて 「活動機関が複数ある場合」 を明示的に想定しています。

注意点

複数の会社で自由に副業できるという意味ではありません。 新たな勤務先で活動する場合は、 複数機関を指定対象とする在留資格変更許可、 個別の資格外活動許可、または現在の在留資格の範囲内の活動 のいずれに当たるかを、活動開始前に確認する必要があります。

こんにちは。行政書士の稲福です。

高度専門職1号について、次のような質問を受けることがあります。

「本業を続けながら、別の会社でも専門業務を行うことはできますか」
「2社目は資格外活動許可を取ればよいのでしょうか」

結論からいうと、高度専門職1号の指定書に複数の所属機関が記載される場合はあります。ただし、複数社勤務、資格外活動、転職は、それぞれ別の問題です。

この記事では、高度専門職1号の指定書に複数の勤務先を記載できる場合、資格外活動許可との違い、新たな勤務先を追加するときの手続、企業側の確認事項を整理します。

高度専門職の基本、ポイント制、技人国との違い、永住申請の優遇については、次の記事で詳しく解説しています。

✅ この記事でわかること
  • 高度専門職1号の指定書に複数の勤務先が記載される場合
  • 「複数の勤務先」と「複数の就労場所」の違い
  • 高度専門職1号イ・ロ・ハによる活動範囲の違い
  • 複数指定と資格外活動許可の使い分け
  • 新たな勤務先を追加するときに必要となる手続
  • 資格外活動による収入と高度人材ポイントの関係
  • 採用企業が在留カードと指定書で確認すべき事項

在留資格「高度専門職」は、学歴、職歴、年収、年齢、日本語能力などをポイント化し、一定以上の評価を受けた高度外国人材を対象とする在留資格です。

活動内容によって、次の3つに分かれます。

高度専門職1号イ
学術研究活動
研究、研究指導、教育など
高度専門職1号ロ
専門・技術活動
高度な専門知識・技術を必要とする専門業務
高度専門職1号ハ
経営・管理活動
企業・事業の経営または管理

原則として70ポイント以上が必要で、高度専門職1号には5年の在留期間や、永住許可要件の緩和、配偶者の就労、一定の場合の親・家事使用人の帯同などの優遇措置があります。

一方で、高度専門職1号は、指定された機関や活動内容との結び付きが強い在留資格です。そのため、転職や複数の会社での勤務を考える場合は、パスポートに添付された「指定書」の確認が重要になります。

高度専門職1号では、法務大臣が指定した機関や活動内容が、パスポートに添付される「指定書」に記載されており、原則として、外国人本人は指定書に記載された機関と活動の範囲内で就労しなければなりません。

ただし、指定される機関が必ず1社に限定されるわけではありません。複数の企業、大学、研究機関などと契約し、それぞれで行う活動が高度専門職の活動に該当する場合には、個別の審査を受けたうえで、複数の契約機関・活動機関が指定の対象となる場合があります。

出入国在留管理庁の「所属(活動・契約)機関とは?」という資料でも、次のケースが明記されています。

出入国在留管理庁|公式資料
高度専門職と複数の所属機関

出入国在留管理庁の資料でも、高度専門職について 複数の契約機関・活動機関がある場合が想定されており、 該当する場合には全ての機関について届出が必要となるケースが示されています。

所属(活動・契約)機関とは?|出入国在留管理庁

実務では、「勤務先」という言葉の意味を整理する必要があります。

MULTIPLE INSTITUTIONS
複数の勤務先と就労場所の違い
ケース 考え方
A社とB社の双方と雇用契約・業務委託契約を結ぶ 契約機関が複数となる可能性がある
複数の会社で経営・管理活動を行う 活動機関が複数となる可能性がある
同じ会社の本店と支店で勤務する 通常は契約相手である法人は1社
同じ会社が運営する複数の店舗で勤務する 単に就労場所が複数である場合がある
派遣会社と契約し、複数の派遣先で働く 契約機関実際の就労場所を分けて確認する

指定書との関係で特に重要なのは、単なる作業場所ではなく、誰と契約し、どの機関で、どのような活動を行うのかという点です。「働く場所が2か所ある」ことと、「所属機関が2社ある」ことは同じではありません。

高度専門職1号は、活動内容によってイ・ロ・ハの3類型に分かれています。複数の機関で活動できるかを判断するときも、どの類型に該当するかが重要です。

CATEGORY
高度専門職1号イ・ロ・ハの活動範囲
類型 主な活動 複数機関・関連活動の考え方
高度専門職1号イ 研究、研究指導、教育 指定された機関での主たる活動と併せて、 他の機関との契約に基づく研究・研究指導・教育 が活動範囲に含まれる場合がある
高度専門職1号ロ 自然科学・人文科学の知識や技術を要する専門業務 複数の契約機関が指定される場合がある。 指定外の会社で雇用・委託により働くことが当然に認められるわけではない
高度専門職1号ハ 事業の経営・管理 複数の活動機関が指定される場合がある。 各法人での地位、職務、報酬、活動実態などの確認が必要

高度専門職1号イでは、指定された機関での主たる研究・教育活動を継続しながら、他の機関で研究・研究指導・教育を行う活動が、法律上の活動範囲に含まれる場合があります。

一方、高度専門職1号ロ・ハで認められている複合的活動の中心は、主たる活動と関連する事業を自ら経営する活動です。別会社に雇用されて働くことが、無条件に認められるわけではありません。

出入国在留管理庁|公式情報
高度専門職1号の3つの活動類型

高度外国人材の活動は、 「高度学術研究活動(1号イ)」「高度専門・技術活動(1号ロ)」「高度経営・管理活動(1号ハ)」 の3つに分類されています。

高度人材ポイント制とは?|出入国在留管理庁

新たな勤務先で活動するときは、次の3つのうち、どの取扱いになるのかを確認します。

1.複数の機関を指定書に記載する

新たな会社でも継続的に高度専門職としての活動を行い、2社以上を正式な所属機関として位置付ける場合です。最初から複数の機関で活動する予定であれば、各機関との契約書、職務内容、報酬、勤務時間、会社資料などを提出し、複数の機関を指定の対象として審査を受けます。

すでに高度専門職1号で在留している方が、新たな機関を指定対象に加える場合は、原則として、追加後の活動全体について在留資格変更許可申請を行います。出入国在留管理庁も、高度専門職1号の活動内容を変更する場合には、所属機関の変更を含め、在留資格変更許可申請が必要と案内しています。

2.個別の資格外活動許可を受ける

現在の指定書に記載された機関での本業を継続しながら、指定された活動の範囲外で、従たる副業を行う場合です。この場合、資格外活動許可で対応できる可能性があります。

ただし、高度専門職1号などの就労資格で副業を行う場合は、留学生や家族滞在の外国人に認められる「週28時間以内」の包括許可と同じではありません。

通常は、勤務先、活動内容、契約期間、活動時間、報酬などを明らかにして審査を受ける個別許可となります。本来の高度専門職としての活動を妨げないことや、資格外活動として相当な内容であることも確認されます。

資格外活動許可を申請すれば、必ず副業が認められるわけではありません。許可を受ける前に活動を開始することもできません。

3.現在の高度専門職の活動範囲内で行う

新しい活動が、もともと高度専門職1号に認められている複合的活動に含まれる場合です。例えば、高度専門職1号イの方が、指定された機関での主たる活動と併せて、別の大学や研究機関で研究・教育活動を行う場合が考えられます。また、高度専門職1号イ・ロ・ハでは、主たる活動と関連する事業を自ら経営する活動が認められる場合があります。

もっとも、「本業と関連している」「副業だから問題ない」と本人が判断するだけでは危険です。活動内容、契約関係、主たる活動との関係などを具体的に確認する必要があります。

THREE OPTIONS
新たな勤務先で活動するときの3つの考え方

新しい勤務先で活動するときは、次の3つのうち、どの取扱いになるのかを確認します。

01
複数の機関を指定書に記載する

新たな会社でも継続的に高度専門職として活動し、 2社以上を正式な所属機関として位置付ける場合 です。各機関との契約書、職務内容、報酬、勤務時間、会社資料などを提出し、 複数の機関を指定の対象として審査を受けます。

すでに高度専門職1号で在留している方が新たな機関を正式に追加する場合は、 在留資格変更許可申請 を検討します。
02
個別の資格外活動許可を受ける

現在の本業を継続しながら、指定された活動の範囲外で 従たる副業 を行う場合です。勤務先、活動内容、契約期間、活動時間、報酬などを明らかにして、 個別に審査を受けます。

留学生等の「週28時間以内」の包括許可とは別の仕組みです。 申請しただけでは活動できず、必要な場合は許可を受けてから開始します。
03
現在の高度専門職の活動範囲内で行う

新しい活動が、もともと高度専門職1号に認められている 複合的活動の範囲内 に含まれる場合です。高度専門職1号イの他機関での研究・教育活動や、 主たる活動と関連する事業を自ら経営する場合などが考えられます。

「本業と関連している」「副業だから大丈夫」と自己判断せず、 活動内容・契約関係・主たる活動との関係 を具体的に確認することが重要です。

両者は、次のように整理すると分かりやすくなります。

COMPARISON
複数指定と資格外活動許可の違い
項目 複数の機関を指定書に記載 資格外活動許可
活動の位置付け 高度専門職として行う正式な活動 現在の在留資格の範囲外で行う従たる活動
想定される働き方 複数機関で継続的に専門活動を行う 本業を維持しながら限定的な副業を行う
主な手続 在留資格認定証明書交付申請
または在留資格変更許可申請
資格外活動許可申請
審査対象 各機関の事業、契約、職務、報酬、活動時間など 副業先、仕事内容、時間、報酬、本業への影響など
週28時間以内の取扱い 一律の28時間制限ではない 就労資格の個別許可に、 留学生等の包括許可の「週28時間」ルールが当然に適用されるわけではない
年収ポイント 高度専門職としての契約機関等から受ける 予定報酬として資料により審査される 副業収入が当然に年収ポイントへ合算されるわけではない

本格的かつ継続的な複数社勤務であれば、複数の機関を指定対象とする方法が基本的な検討対象になります。

一方、本業に付随する限定的な活動であれば、個別の資格外活動許可を検討します。

高度専門職1号の方が勤務先を追加するときは、次の順番で確認します。

PROCEDURE
新たな勤務先を追加するときの確認手順
01
現在の指定書を確認する
在留カードだけでなく、パスポートに添付されている 指定書を確認します。 現在指定されている機関名、所在地、活動内容などを把握します。
02
新しい勤務先との契約内容を確認する
雇用契約、業務委託契約、役員就任など、 契約と活動の実態を確認します。 契約書の名称だけでなく、誰の指揮を受け、何の業務を、どの程度行うのかが重要です。
03
イ・ロ・ハのどの活動に該当するか確認する
現在の類型と、新しい勤務先で行う活動との整合性を確認します。 例えば、高度専門職1号ロの方が指定外の会社で単純労働を行う場合、 高度専門職の専門活動には該当しません。
04
活動の主従関係と継続性を確認する
新しい勤務先が 正式な所属機関となるのか、限定的な副業なのか、完全な転職なのか を整理します。
05
必要な許可を受けてから活動を開始する
在留資格変更許可や資格外活動許可が必要な場合は、 必要な許可を受ける前に新しい勤務先で活動を開始しない ことが重要です。
06
必要な届出を行う
契約終了、新たな契約、所属機関の変更などについて、 外国人本人による所属機関に関する届出 が必要となる場合があります。

ただし、この届出は就労を許可する手続ではありません。「14日以内に届出をすれば新しい会社で働ける」という意味ではない点に注意してください。

高度人材ポイント制では、年収が重要な評価項目になります。

ここでいう年収は、単に本人の年間総収入を合計した金額ではありません。出入国在留管理庁のポイント計算表では、申請に係る高度専門職としての活動に従事することにより、契約機関や外国所属機関から受ける報酬の年額を基準としています。

出入国在留管理庁|公式資料
高度人材ポイント制における「年収」の考え方

年収ポイントの対象となるのは、単なる年間総収入ではありません。 申請に係る高度専門職としての活動により、契約機関や外国所属機関から受ける予定報酬 を基準として審査されます。

ポイント計算表の疎明資料|出入国在留管理庁

そのため、資格外活動で得る副業収入が、当然に高度人材ポイントの年収へ加算されるわけではありません。複数の機関から受ける報酬を年収ポイントに含める場合は、各機関が高度専門職としての契約機関・活動機関に当たるか、各契約が継続的なものか、予定報酬額を客観的資料で立証できるかを確認する必要があります。

また、永住申請の優遇を利用する場合は、申請時だけでなく、70ポイントの場合は3年前、80ポイントの場合は1年前の時点でも必要な点数を満たしていたことを立証します。勤務先の追加・変更や年収の変動がある場合は、過去時点の指定書、契約書、源泉徴収票、課税証明書などを保存しておくことが重要です。

高度専門職1号の外国人を、現在の勤務先とは別の会社が採用する場合は、少なくとも次の事項を確認してください。

CHECK LIST
採用企業が確認すべきポイント
✓ 在留カードの表面・裏面
✓ パスポートに添付された指定書
✓ 現在指定されている所属機関と活動内容
✓ 資格外活動許可の有無と、許可された具体的な活動範囲
✓ 新しい会社で行う職務が高度専門職の活動に該当するか
✓ 現在の勤務先を継続するのか、退職するのか
✓ 複数社での勤務時間に矛盾や重複がないか
✓ 雇用契約や業務委託契約の内容が実態と一致しているか
✓ 就業規則上、副業・兼業が認められているか
活動開始前に必要な在留手続が完了しているか

出入国在留管理庁は、高度専門職の指定書がパスポートに添付されていることを案内しています。企業は在留カードだけで判断せず、指定書まで確認することが重要です。

資格外活動許可によって採用する場合は、在留カード裏面だけでなく、証印シールまたは資格外活動許可書に記載された活動範囲も確認してください。

高度専門職は一般の就労資格より活動の幅が広い一方、副業や複数社勤務が自由になるわけではありません。 実務で特に多い誤解を整理します。

COMMON MISUNDERSTANDINGS
高度専門職でよくある誤解
「高度専門職は活動制限が緩和されているので、副業は自由」
自由ではありません。 高度専門職1号は、指定書に記載された機関と活動との結び付きが強い在留資格です。 指定外の機関で報酬を受ける活動を行う場合は、活動内容に応じた手続が必要です。
「2社目と契約して、14日以内に届出をすれば働ける」
届出は、許可ではありません。 届出を行っただけで、指定書に新たな勤務先が追加されたり、 資格外活動が許可されたりするものではありません。
「資格外活動許可があれば、週28時間まで何でもできる」
高度専門職などの就労資格で行う副業は、通常、 活動内容を特定して審査される個別許可です。 留学生等に認められる包括許可と同じではありません。
「副業収入はすべて年収ポイントに合算できる」
年間の総収入と、高度人材ポイント制で評価される年収は同じとは限りません。 どの機関から、どの高度専門職活動の対価として受ける報酬なのか を確認する必要があります。
「指定書に会社名が1社しかないが、仕事内容が同じなら別会社でも働ける」
仕事内容が同じでも、指定された機関以外での活動が当然に認められるわけではありません。 複数指定、資格外活動許可、または現在の活動範囲内のいずれに当たるか を事前に確認してください。

複数社で働く場合は、指定書・資格外活動許可・現在の活動範囲のどれに当たるのかを、活動開始前に確認することが重要です。

高度専門職1号で複数の会社・大学などに関わる場合は、働き方によって必要な手続が異なります。代表的なケースを見てみましょう。

CASE STUDY
ケース別の考え方
CASE 01
ITエンジニアがA社とB社の双方で継続的に勤務する
両社で行う業務が高度専門職1号ロの専門業務に該当し、 契約、報酬、勤務時間などに整合性がある場合は、 A社とB社を複数の契約機関として指定の対象にする方法 を検討します。
CASE 02
高度専門職1号ロの会社員が、週1回、大学で専門分野の講義を行う
大学での講義が現在の指定書の活動範囲に含まれない場合は、 教授・教育等に該当する活動として、 個別の資格外活動許可 を検討します。本業への影響、講義内容、時間、報酬などが審査対象になります。
CASE 03
高度専門職1号イの研究者が、別の大学でも研究・教育を行う
指定された機関での主たる活動を継続しながら、 他の機関との契約に基づいて研究・研究指導・教育を行う活動は、 高度専門職1号イの活動範囲に含まれる場合があります。 ただし、別の大学が実質的な主たる勤務先になる場合などは、 指定機関の変更手続を検討する必要があります。
CASE 04
高度専門職1号ロの外国人が飲食店でアルバイトする
飲食店での接客や調理補助などは、通常、 高度専門職1号ロの専門活動には該当しません。 また、就労資格を持つ外国人に対する資格外活動として、 単純労働が当然に許可されるものでもありません。

実務では、「どこで働くか」だけでなく、「誰と契約し、どの活動を、どの程度行うのか」まで確認することが重要です。

高度専門職1号で複数の会社に関わる場合は、「2社で働けるか」だけでなく、指定書、活動内容、資格外活動許可、届出の違いを整理して考える必要があります。ここでは、実務でよくある疑問をQ&A形式でまとめます。

Q
FAQ
高度専門職1号の複数勤務に関するよくある質問
Q.高度専門職1号で、2社と雇用契約を結ぶことはできますか?
可能な場合があります。ただし、両社での活動が高度専門職の該当活動であること、 契約・報酬に継続性があること、勤務時間に矛盾がないことなどを説明し、 複数機関を指定の対象として審査を受ける 必要があります。
Q.すでに高度専門職1号ですが、2社目を追加するときは更新申請ですか?
単なる在留期間の延長ではなく、指定機関や活動内容を変更する問題です。 現在の指定書にない機関を正式な所属機関として追加する場合は、 原則として在留資格変更許可申請 を検討します。
Q.資格外活動許可を取れば、2社目でフルタイム勤務できますか?
資格外活動は、本来の在留活動を妨げない範囲で認められるものです。 2社目が実質的な主たる勤務先となる場合や、本業と同程度の活動になる場合は、 資格外活動ではなく、 指定機関を変更・追加する在留資格変更許可申請 を検討すべきです。
Q.勤務先の追加は、所属機関に関する届出だけで足りますか?
足りません。届出は就労許可ではありません。 新しい勤務先で活動できる法的根拠として、 指定書、資格外活動許可、または現在の在留資格の活動範囲の いずれによるのかを確認する必要があります。
Q.高度専門職2号も同じですか?
同じではありません。高度専門職2号は、1号よりも就労活動の範囲が大きく緩和されています。 ただし、 どのような活動でも無制限に認められるわけではありません。 実際の業務内容に応じた確認が必要です。

高度専門職は柔軟な活動が認められる一方、勤務先を自由に追加できる制度ではありません。新たな会社で活動する場合は、現在の指定書と活動内容を確認し、必要な手続を終えてから活動を開始することが重要です。

高度専門職1号の指定書には、審査の結果、複数の契約機関・活動機関が記載される場合があります。そのため、「高度専門職1号は必ず1社でしか働けない」という説明は正確ではありません。

一方で、「複数の勤務先を指定できる」ことと、「自由に副業できる」ことも同じではありません。新しい勤務先で活動するときは、次のどれに当たるのかを整理する必要があります。

・複数の所属機関を指定書に記載するための在留資格変更許可申請
・指定された活動の範囲外で行う従たる活動としての資格外活動許可申請
・高度専門職1号イの他機関での研究・教育など、現在の在留資格の範囲内で行える活動

雇用契約を締結したことや、所属機関に関する届出を行ったことだけで、新しい勤務先で働けるわけではありません。複数社勤務を検討するときは、指定書、活動類型、契約関係、職務内容、報酬、勤務時間、年収ポイント、将来の永住申請への影響まで含めて確認することが重要です。

当事務所では、高度専門職のポイント計算、複数勤務先を含む在留資格変更許可申請、資格外活動許可、転職、更新、永住申請について、個別事情に応じて確認いたします。高度専門職で複数の会社に勤務したい方、高度専門職の外国人を副業・兼業で採用したい企業様は、お気軽にご相談ください。

出入国在留管理庁申請取次行政書士
稲福 正直

HIGHLY SKILLED PROFESSIONAL × MULTIPLE EMPLOYERS

高度専門職1号で複数の会社に勤務したり、副業・兼業を行ったりする場合は、 現在の指定書と新しい勤務先での活動内容を確認したうえで、 必要な在留手続を判断することが重要です。

CHECK POINT

複数の所属機関を指定書に記載するのか、 資格外活動許可を取得するのか、 現在の高度専門職の活動範囲内で対応できるのか。 活動開始前の整理が重要です。

当事務所では、指定書、契約内容、職務内容、勤務時間、報酬などを確認し、 複数勤務先を含む在留資格変更許可申請や資格外活動許可について、 個別事情に応じて対応しています。

参考資料

● 在留資格「高度専門職」|出入国在留管理庁
● 在留資格一覧表|出入国在留管理庁
● 所属(活動・契約)機関とは?|出入国在留管理庁
● 資格外活動許可について|出入国在留管理庁
● 所属機関等に関する届出・所属機関による届出Q&A|出入国在留管理庁
● 高度専門職ポイント計算表|出入国在留管理庁

※本記事は2026年8月28日現在の法令・公表資料を基に作成しています。在留資格の取扱いは、契約内容、活動実態、申請時期、各地方出入国在留管理局の審査等により異なる場合があります。

この記事の監修者
アソシエイツ稲福国際行政書士事務所 行政書士
稲福 正直

アソシエイツ稲福国際行政書士事務所 代表
東京都行政書士会 会員番号第15128号
登録支援機関 登録番号26登録ー013601
専門は、専門:外国人雇用・在留資格申請、特定技能、技術・人文知識・国際業務、高度専門職、経営・管理、登録支援機関・受入企業の実務支援等

稲福 正直をフォローする
高度専門職
シェアする
稲福 正直をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました